テングチョウ

photo20200601 テングチョウ 八幡市　背割堤　宇治川左岸 Photo by Kohyuh　2020/06/01

写真�@ テングチョウ　裏翅 八幡市　背割り堤　宇治川左岸 Photo by Kohyuh　2004/06/24

写真�A テングチョウ　表翅 八幡市　男山　ひだまりルート Photo by Kohyuh　2004/04/13

　この顔を見るだけで、テングチョウと 同定 して問題はない。日本で見ることの出来るテングチョウ科の蝶は、このテングチョウだけというから、尚更、間違いないだろう。

　まさに、天狗のように鼻 （実際には、パルピといって、口の一部という） が長い。但し、横から眺めないと、鼻の長さは分かり難いかも知れない。

　写真�@ のように、翅 はね を閉じていると木の葉と見間違う。
　写真�A のように翅を開くと、意外に、模様のメリハリが利いていて目立つが、どちらかというと翅 はね を閉じていることの方が多いような気がする。

　このテングチョウは、ひらひらと飛び回るようなことはしない。素早く移動して、また、直ぐとまる。だから、見つけると撮影は、どちらかというと容易な方だ。




　珍しい蝶ではないが、ただ、何処にでもいるというものでもなさそうだ。大体、止まっていると、目立たないから、余計に、見つからないのかも知れない。

　逆に、頭にくるのは、ひらひら飛んで、目につきやすい蝶の方である。追うと、止まりそうで止まらず、しかも、体力がなそうに見えるから、もう直ぐ疲れて止まるだろうと思っていると、なんの何の、疲れるのはこちらの方である。野鳥もそうだが、蝶も、追うのは止めた方が良い。

　cf. 独身の人へ

蝶の頭部を構成するものは　*204
1	触角 （一対）	：　感覚器官
2	複眼 （一対）	：　眼
3	額 （一つ）	：　眼と眼の間の部分
4	口　《以下の二つの器官から構成されている》
	(1) 口吻 こうふん （一つ）	：　蜜などをを吸うためのストロー状のもの
	(2) パルピ pulpi （一対）	：　口吻 こうふん を挟むように、その付け根から突き出している感覚器官。下唇鬚、とか、単に 「口ひげ」 と呼ばれているようだ。
（注） 蝶に鼻などない。呼吸は体側面にある気門と呼ばれる器官から空気を取り入れる。 　cf. モンシロチョウ 　cf. モンキチョウ

食草・食樹 　引用 *205
幼虫	エノキの葉
成虫	訪花の例にヤツデ、エノキなどがある

学名の意味 　引用 *203
Libythea　リビュテア	テングチョウ属　テングチョウ科 風変わりな (見知らぬ) 蝶、あるいは、リビア (異国) の女神の意味である。 【ギ】 Libys リビア人、見知らぬ、異国の　+　【ギ】 thea 光景、容貌、女神
celtis　ケルティス	celtis は、エノキ のことである。 異説に、"ケルトス Certus の娘" の意味がある。ケルト人の祖であり、ケルトス Celtus に住む。

英名の意味
Snout Butterflies	豚のように鼻を突き出した蝶
snout :	（豚などの）突き出た鼻 【類語】 ⇒ 　nose は鼻； 　muzzle は犬・馬などの鼻； 　snout はブタなどの鼻； 　trunk はゾウの鼻
butterflies :	チョウ
by New College English-Japanese Dictionary, 6th edition (C) Kenkyusha Ltd. 1967,1994,1998